「辞めたい」と思いながら、辞めなかった理由は家族だけだった|4年前の葛藤と、27年間続けてきた正直な話

キャリアのリアル(高卒・係長の壁)

4年前、本気で辞めようと思った

正直に書く。4年前、本気で仕事を辞めようと思った時期があった。

人間関係がうまくいっていなかった。仕事の量も質も、限界に近かった。単身赴任で一人の部屋に帰ると、誰にも話せない疲弊感だけが積み重なっていった。「もうここにいる意味がない」という気持ちが、頭から離れなかった。

辞めようと思った。何度も思った。

でも、辞めなかった。

踏みとどまった理由は、一つだけだった。家族のためだ。

格好いい理由でも、前向きな理由でもない。「家族を養わなければならない」というただそれだけの事実が、あの時期の自分を会社につなぎとめていた。


「家族のため」は、弱さではない

当時、「家族のために辞められない」という気持ちを、どこか情けなく感じていた部分があった。

「自分の意志で決断できていない」「会社に縛られているだけだ」という感覚。もっとはっきりとした理由で、自分の人生を選び取れる人間でありたかった。

でも今は、そう思わない。

「家族のために続ける」は、立派な決断だ。

誰かのために踏ん張れることは、弱さではなく強さだ。あの4年前の自分が、辞めなかったことを今は肯定している。辞めていたら、今の自分はなかった。そう思えるから。


「辞めたい」の正体を、今になって考える

4年前に「辞めたい」と思っていたとき、その気持ちの正体を冷静に分析できていなかった。

人間関係がつらかった。仕事の量と質が限界だった。単身赴任の孤独が重なっていた。それらが一度に押し寄せていた。

でも今振り返ると、「辞めたかった」のではなく「この状況から逃げたかった」だったと思う。

「会社を辞める」ことと「今の状況を変える」ことは、別の話だ。辞めることは状況を変える方法の一つではあるが、唯一の方法ではない。あのとき私に一番必要だったのは、「辞める・辞めない」の二択ではなく、「何がそんなにつらいのか」を正確に把握することだったと、今は思っている。


「辞めたい」と感じたとき、最初にやるべきこと

4年前の経験から、今「辞めたい」と感じている人に伝えたいことがある。

まず、「辞めたい理由」を細かく分解してみること。

「仕事が嫌だ」という大きな塊のまま抱えていると、出口が見えない。でも「人間関係のこの部分がつらい」「この業務量が限界だ」と分解すると、対処できるものとできないものが見えてくる。

私の場合、人間関係については「自分が慣れること」で少しずつ解決していった。仕事の量については、時代の流れとともに会社全体が変わっていった。4年前には見えなかった出口が、時間とともに現れてきた。

全部が解決したわけではない。でも、「辞める」以外の方法で状況が変わることもある。


それでも、辞めた方がいい状況もある

「辞めなくてよかった」と書いてきたが、これは「辞めるな」という話ではない。

辞めた方がいいと思う状況は、はっきりある。

心身の健康が壊れかけているとき。 これだけは譲れない。どんな理由があっても、体と心が限界を超えそうなら、辞める選択肢を真剣に考えてほしい。私が部下を守れなかったあの経験がある。追い詰められた人間が発するサインは、本人にも周囲にも見えにくい。「まだ大丈夫」と思っているうちに、取り返しのつかない状態になることがある。

「家族のため」という理由だけで、自分を壊してまで続けることはしなくていい。 家族のために続けることが美徳なのは、自分がある程度健康でいられる範囲の話だ。自分が壊れたら、家族も困る。

4年前の自分も、もう少し早く誰かに話せていれば、あそこまで消耗しなかったかもしれないと思うことがある。


「会社だけに依存しない」ための準備

あの4年前の経験が、「会社だけに収入を依存することへの怖さ」を教えてくれた。

もし会社を辞めたいと思ったとき、選択肢があるかどうかで、その重さが全然違う。「辞めたくても辞められない」のは、多くの場合、会社の給料だけに生活を依存しているからだ。

だから今、投資を続けている。このブログも書き続けている。大きく稼ぐためではなく、「会社だけに縛られない自分」を少しずつ作るためだ。

定年後に年金だけになることへの不安もある。でもそれより先に、今の自分が「辞める選択肢を持てる状態」でいることが、精神的な余裕につながっている。


「今すぐ辞めない」も、立派な決断

4年前、家族のためだけに踏みとどまった。その決断を、今は正解だったと思っている。

でも、あの時期を乗り越えられたのは、「家族」という明確な理由があったからだ。自分の中に「これのために続ける」という軸があったから、消耗しながらも前に進めた。

「辞めたいけど辞められない」と感じているなら、まず自分に聞いてみてほしい。「なぜ辞めたいのか」と「なぜ辞めないのか」の両方を、正直に。

辞める理由が辞めない理由を上回るなら、辞めることを真剣に考える。辞めない理由の方が強いなら、その理由を大切にしながら続ける。どちらも、自分で選んだ決断だ。

「仕方なく続けている」から「これのために続けている」に変わったとき、同じ職場でも少し違う景色が見えてくる。あの4年前の自分が、そうだったように。


まとめ

4年前、人間関係と仕事の量・質が限界に達して、本気で辞めようと思った。踏みとどまった理由は、家族のためだけだった。

それは格好いい理由ではないかもしれない。でも今は、その決断を肯定している。

「辞めたい」と感じたとき、まずその気持ちの正体を分解してみること。 辞めることが唯一の解決策ではないかもしれない。そして、辞めない理由が「家族のため」だとしても、それは十分に立派な理由だ。

自分が何のために続けているかを知っていること。それだけで、少し楽に働けるようになる。


このブログでは、高卒・係長として27年間働いてきたリアルな経験をもとに、キャリアや仕事について正直に書いています。格好いい話ばかりではなく、4年前の葛藤も含めて。

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