今でも、眠れない夜がある
正直に書く。睡眠の質を上げる方法をいくら知っていても、今でも眠れない夜がある。
単身赴任をしているせいか、夜一人でいると余計なことを考えてしまう。家族のこと。離れて暮らしながら、ちゃんとやれているだろうかという漠然とした不安。そして会社への不満。日中は仕事に集中しているから気にならないのに、布団に入った瞬間、頭の中にじわじわと浮かんでくる。
「こんなことを考えていても仕方ない」とわかっている。でも止まらない。気づけば時計の針が深夜を回っていて、翌朝の仕事を思うとまた憂鬱になる。
27年間、そういう夜と付き合ってきた。特効薬はない。でも、少しずつ自分なりの向き合い方を見つけてきた。この記事は、睡眠の「正解」を教えるものではなく、眠れない夜を抱えながら働き続けてきた一人の人間の話だ。
「何も考えない時間」を作ることにした
試行錯誤の末にたどり着いたのは、瞑想というほど大げさなものではない。
布団に入ったら、意識的に「何も考えない時間」を作ることにした。家族のこと、会社のこと、明日の仕事——そういったものが頭に浮かんできたとき、「今はそれを考える時間じゃない」と自分に言い聞かせる。考えることを禁止するのではなく、「今じゃない」と先送りする感覚だ。
最初はうまくいかなかった。何も考えまいとすればするほど、余計なことが浮かんでくる。でも続けるうちに、少しずつ「頭を空っぽにする感覚」がつかめてきた。
完全に何も考えられるわけではない。でも、ぐるぐると考え続けるより、はるかに早く眠れるようになった。
なぜ夜に「余計なこと」が浮かんでくるのか
単身赴任をしていると、昼間は仕事に追われているから余計なことを考える暇がない。でも夜、一人の部屋に戻ると、その静けさの中に色々なものが浮かんでくる。
これは意志の弱さではなく、脳の仕組みだと思っている。日中は外からの情報や仕事のタスクで脳がフル稼働している。夜になって刺激がなくなると、脳は「未処理」のことを引っ張り出して処理しようとする。家族への罪悪感、会社への不満、解決していない問題——そういったものが順番に出てくる。
だから「眠れない自分がダメだ」と責める必要はない。脳が真面目に働いているだけだ。問題は、それを夜中にやる必要はないということだ。
単身赴任の夜に試してきたこと
一人の夜は、余計なことを考えやすい。その分、睡眠の工夫も色々試してきた。
寝る前にスマホを遠ざける時間を作る。 目覚ましの関係でスマホを枕元に置いているが、就寝30分前からは意識的に見ないようにしている。完全にやめるのは難しいが、「寝る前の30分だけは見ない」というルールは続けられている。
頭に浮かんだことをメモする。 会社への不満や気になっていることが頭をよぎったとき、枕元のメモ帳に書き出す。「明日考えればいい」と脳に伝えるための儀式だ。書き出してしまうと、不思議と頭から離れやすくなる。
体を先に眠らせる。 頭が覚醒していても、体の力を抜くことから始める。足先から順番に力を抜いていくイメージで、全身をゆっくりほぐす。頭より先に体がリラックスすると、自然と眠気が来やすくなる。
翌日の「良いこと」を一つだけ考える。 不満や不安が浮かんできたとき、意識的に「明日の楽しみ」に切り替える。昼に食べたいもの、終わったら帰れること、些細なことでいい。ネガティブな思考のループを断ち切るための、小さな習慣だ。
睡眠の質が下がると、仕事にも出る
眠れない夜が続いたとき、翌日の仕事への影響は確実にある。
集中力が落ちる。些細なことでイライラしやすくなる。部下への言葉がきつくなることもある。「今日は眠れていない」という自覚があるときは、意識的に言葉を選ぶようにしているが、それ自体がまた疲れる。
27年間の経験で言えば、睡眠不足の日に重要な判断をしてはいけない。それだけは肝に銘じている。眠れなかった翌日は、できるだけ決断を先送りにする。疲れた状態で下した判断は、後から振り返ると「なぜあのとき…」となることが多い。
「完璧な睡眠」を目指さなくていい
睡眠に関する情報を見ると、「毎日7〜8時間」「決まった時間に起きる」「寝室にスマホを持ち込まない」と、理想的な条件が並んでいる。
でも単身赴任で一人暮らしをしながら、係長として仕事をこなしながら、家族のことを気にしながら——そんな生活の中で、完璧な睡眠環境を整えることは難しい。
私が27年間でたどり着いた結論は、**「完璧を目指さず、今夜を少しだけ楽にすること」**だ。
眠れない夜があっても、自分を責めない。頭に浮かんでくるものは、「今じゃない」と先送りする。何も考えない時間を、少しだけ作る。それだけでいい。
完璧な睡眠より、「まあ今夜はこれでいいか」と思えることの方が、長く続けられる。
まとめ
眠れない夜は、今でもある。単身赴任の静かな部屋で、家族のこと、会社のこと、色々なものが頭をよぎる。それは27年たっても変わらない。
でも以前と違うのは、そういう夜との付き合い方を少しだけ知っていることだ。
「何も考えない時間」を作ること。 浮かんできたものを「今じゃない」と先送りすること。完璧を目指さず、今夜を少し楽にすることだけ考えること。
眠れない夜を抱えているあなたに、この記事が少しでも届けば、と思う。
このブログでは、高卒・係長として27年間働いてきたリアルな経験をもとに、仕事やキャリアについて正直に書いています。単身赴任中の夜に書いていることも多いです。
